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解決事例

疎遠な親族をとりまとめて遺産分割協議を成立させ、空き家の売却代金等で合計900万円以上を獲得した事案

遺産分割

80代 男性


被相続人との関係:弟(兄弟の五男)

相続財産:土地建物(自宅)、預貯金

背景

ご依頼者様の姉が亡くなったとのことで、遺産分割協議を当所で行うこととなりました。
葬儀だけは親族の方が行ってくれましたが、姉は身寄りがないような状況だったため、葬儀後は姉の自宅が空き家になったまま、その空き家に、遺骨と仏壇が供え置かれていました。
本来の相続人である兄弟の多くは亡くなっていたため、代襲相続が発生し、相続人は合計9人もいましたが、相続人の方々は、親族間(従兄弟同士、甥や姪・叔父や叔母)の交流が薄く、疎遠な状況でした。亡くなった姉も、姪や甥との交流はあまりなかったようです。このように疎遠だったこともあり、各親族に当事者意識が薄く、葬儀後も、誰が遺骨を引き取るのか、今後の供養を誰が担っていくのかなどについて、決まらないままになっていました。
ご依頼者様も、高齢で身寄りがないことから、今後の供養を引き受けることはできませんでした。遺骨はもちろん、自宅の引き取り手もない以上は、この自宅を売却し、お金で遺産分割するしかありませんが、遺骨が自宅に置かれたままでは売却もできません。こういった事情で、相続手続は進まないままになっていました。

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主 張

①疎遠な親族をとりまとめて遺産分割協議を成立させ、空き家を売却したい。

解決策

方向性の決定

まずは各相続人に連絡をとりました。すると、相続人の一人である姪が、「費用を相続財産から工面してくれるのであれば、自分が供養する」と手を挙げてくれましたので、その方向で手続を進めることにしました。
方向が定まりましたので、「姪が供養してくれることに異論はないか」「埋葬料・供養代について遺産の中から引いてもよいか」などについて、相続人全員の同意を取り付けました。
法律上は相続人には埋葬料・永代供養料の負担義務はありませんが、相続財産から供養費用を工面できなければ、話が白紙に戻ってしまいますので、事前に同意を得ておくことにしました。
その同意取り付けの中で、更に、他の相続人の方々も、自身の立て替えていた葬儀費用や入居施設の利用料などの清算を求めてきました。本来は相続財産から清算する必要がない費用もありましたが、不公平感をなくし早期解決を図るため、親族の方々が立替えていた費用と、これから生じる埋葬料・供養代など全ての費用を清算した上で、法定相続分で分割する、という方針で遺産分割協議を取りまとめるよう進めることにしました。

遺産分割協議案の同意の取り付け

遺骨の供養は姪が引き受けてくれましたので、もともと姉が管理していた先祖の墓に遺骨を入れるのか、墓じまいして永代供養にするのかなどについては、遺骨の埋葬準備も含めて姪に一任することにしました。姪が供養を進めている間、こちらは同時並行で、法定相続分による遺産分割を内容とする遺産分割協議案への同意の取り付けを進めました。気難しい相続人がいて、なかなか同意を得られませんでしたが、粘り強く手紙や電話での説得を続けたところ、全員の同意を得ることができました。

遺産分割協議書の締結

最終的には、当所が全て代理をして、預貯金の解約とその分配、不動産の売却と売買代金の分配、などをおこなうことになりました。不動産については、色々な業者から見積をとり、業者を連れて現地視察に行き、より詳しい見積を出してもらい、その中で「一番高値で買う」という買い手を見つけてきてくれた仲介業者を通じて、売却することになりました。
この売買に必要な書類の取り付けや手続なども、当所が窓口となり引き受けました。不動産の売買の際には、買い手が見つかっていても契約完了まで時間がかかりすぎると売れなくなってしまうだけでなく、違約金が発生してしまう場合があります。本件の売買の際では、気難しい相続人が必要書類をなかなか返送してくれなかったため、契約の白紙撤回や違約金が発生してしまう恐れが出てきてしまいました。何度も粘り強く依頼をし、なんとか期限内に売買手続を終えることができました。
売買後は、遺産分割協議書を締結し、無事解決となりました。

相続に関して当所にご相談されたい方は、お電話もしくは、お問い合わせページよりご連絡ください。

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結果

法定相続分に相当する金員を取得することができました。

交渉前 弊所へ依頼後
0万円 約930万円

担当弁護士の所感

相続人の数が多く、更にお互いが疎遠な状況では、音頭を取って取り仕切る人がおらず、話が進まないままになってしまう、というケースは珍しくありません。たとえ、「法定相続分で分ければいい」と異論はなくても、相続人の当事者意識が薄ければ、相続手続を進める人もいないので、「ほったらかし」にされてしまいます。しかも本件のように、遺骨や空き家の問題も絡んでくると、ただサインすれば遺産をもらえる、というわけではありませんので、話を進める努力を続けないと、遺骨や空き家は放置されたままになってしまいます。
良く知られた話ではありますが、家を空き家のまま放置すると、人が住んでいる状態に比べて、家は早く傷んでいきます。物件の手入れの状況が悪く傷んでいると、昨今の異常気象で強烈な台風などが発生した場合、家が壊れて飛散物(※瓦、トタン、ガラス、アンテナ、看板など)が通行人や隣家、自動車等に当たってしまう危険性があります。そして、そのような事故が発生した場合、損害賠償請求されかねません。また、庭の手入れが悪く雑草が生い茂ると、近隣からの苦情や、同じく損害賠償請求の恐れがあります。そうして損害賠償請求された場合には、相続人が責任を負うことになってしまいます。
本件は、弁護士が介入しないかぎり、事実上解決できない案件だったと思います。絶縁まではいかなくとも、親族が疎遠な場合、本件のように無関心な相続人が多ければ、「誰かがやってくれればいいけど、面倒だから自分はやりたくない。」と、結局放置されたままになってしまう傾向にあるようです。一方で、相続人の中にやる気があって進めようとする人がいても、見ず知らずの信用関係のない人にお金や重要書類のとりまとめを任せるのは、「お金を持ち逃げするのではないか。”お手盛り”をするのではないか。」などと疑心暗鬼になり進まない可能性があります。本件では弁護士が介入したことにより、不動産手続などの面倒なことを弁護士が引き受け、無関心な相続人を話し合いのテーブルに着かせることができました。そして、弁護士ということで信用していただけましたので、「売買代金を一旦誰の口座に入れるのか」等で揉めることもなく、誰からも異論が出ることなく、法定相続分に則った適切な分配をし、無事に解決することができました。

「地方に住んでいた疎遠な親戚が亡くなって相続が発生した」「相続財産に空き家があるが、手続が滞っている」「無関心な人ばかりで相続手続が進まない」「放置されている相続手続について、自分が旗振り役になってもいいから早く終わらせたい」そういったお悩みがおありの場合には、弁護士がお役に立てるかもしれません。まずはお気軽にお問合せください。




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